テレビ東京の午後のロードショーで放送された映画「ラッシュアワー3(Rush Hour 3)」のあらすじやネタバレ、キャスト・原作情報や無料動画や見逃し配信のノーカット無料視聴方法や再放送のことなどについて紹介したいと思います。
気になる番組は何回も見たいし、TVer(ティーバー)やGYAO!(ギャオ)、加入者の多いHulu(フールー)やNetflix(ネットフリックス)など、どういったサービスで観れるんだろう?って気になりますよね?
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目次
映画「ラッシュアワー3」のあらすじ・ネタバレ
刑事から交通係へと配置転換されたロス市警のカーター(クリス・タッカー)は、路上で交通整理を行っていた。だが、ヘッドホンから流れる音楽に夢中になり、道路は大渋滞に…。一方、リー(ジャッキー・チェン)は、国際刑事法廷のシンポジウムに出席するハン大使の護衛についていた。ハン大使はシンポジウムの壇上で今まで謎の存在だった中国マフィアの“シャイシェン”の存在を突き止めたと発言する。
すると次の瞬間、ハン大使は何者かが放った銃弾によって倒れる。リーは向かいのビルからワイヤーで地上に逃走する男を確認し、自らもビルから飛び降り追跡を開始。無線でこの騒ぎを聞きつけたカーターも現場へと向かう。素早い動きの男を何とか追い詰めたリーだったが、その正体を知って驚愕する。なんと、その男はリーと旧知の仲であるケンジ(真田広之)だった。そこへカーターが駆けつけるが、隙をつかれてケンジに逃げられてしまう。銃弾に倒れたハン大使は一命を取り止めるが、娘のスーヤンも父同様に命を狙われていることが判明。そして事件の鍵を握るジャンビエーブ(ノエミ・ルノワール)という人物がフランスにいることを知ったリーとカーターは、ハン大使の親友で、国際刑事法廷の委員長を務めるレイナード(マックス・フォン・シドー)にスーヤンを預け、早速、フランスへと向かうのだが…。
ジャッキー・チェン(リー)[声]石丸博也
クリス・タッカー(カーター)[声]山寺宏一
真田広之(ケンジ)[声]内田夕夜
ノエミ・ルノワール(ジャンビエーブ)[声]岡寛恵
映画「ラッシュアワー3」のネタバレ
前作から3年後。交通係に左遷させられたカーターはヘッドフォンで音楽を聴きながら交通整理をした結果、大渋滞しかも交通事故まで起こしていた。同じ頃、リーはハン大使の警護のため、国際刑事法廷のシンポジウム会場にいた。そこでハン大使が、今まで明かされなかった中国人マフィア組織「三合会(Triads)」のボス・シャイシェンの存在を明らかにしようとした瞬間、何者かに狙撃される。リーは向かい窓から逃げていく犯人を目撃し、追跡を開始する。無線でその話を聞きつけたカーターも現場へと向かった。なんとか追いついたリーは犯人の顔を見て驚く。それは子供の頃、孤児院で兄弟同然に育った男ケンジだった。リーは自分だけが養子として孤児院から去ったことを負い目に感じており、ケンジを取り逃がしてしまう。
ハンは一命を取り留めるが、今度は娘のスーヤンの命が狙われることを知る。急いで病院へ駆けつけた二人は何者かに襲撃されるが、銃撃戦の末に犯人の一人を捕まえ尋問する。犯人は中国人なのにフランス語しか話さず、ある場所と「ジャンビエーブ」という名前を口にする。二人はジャンビエーブを探すためフランス・パリへと向かうが、リーは交際直前まで進展したイザベラをカーターが誤射したことを根に持っており、二人の関係はギクシャクしていた。パリに到着後、二人はタクシー運転手ジョージのタクシーに乗り込み、犯人が口にした地下カジノに向かいジャンビエーブを捜索する。リーは組織の一員ジャスミンに襲われ、カーターと共にジョージのタクシーで逃走する。怯えるジョージを「お前はスーパー・スパイだ」とその気にさせてマフィアを巻こうとするが、その気になったジョージの荒っぽい運転で道路に振り落とされて捕まってしまう。捕まった二人はケンジの前に突き出されるが、ケンジは自分を見逃したリーに借りを返すため、フランスから出て行くように警告して二人を解放する。
ホテルに戻った二人はケンジのことで口論になり、別行動をとった。カーターは地下カジノで見かけたジャンビエーブを追って劇場に向かい、リーは国際刑事法廷のレイナード委員長からジャンビエーブの居場所を教えられ、劇場に向かう。彼女はシャイシェンの存在を知っており、それをハンに引き渡そうとしたため組織に命を狙われていた。二人は彼女を連れて組織の追手から逃れ、現場に駆け付けたジョージの家に匿ってもらう。二人はジャンビエーブから、シャイシェンの正体は自分の頭に彫られた組織指導者の名簿だと告げる。翌朝、レイナードと面会した三人はシャイシェンを引き渡そうとするが、組織の一員だったレイナードに殺されそうになったため反撃して取り押さえる。その直後、ケンジから電話がかかり、「スーヤンの命と引き換えにシャイシェンを引き渡せ」と告げられる。
二人は引き渡し場所のエッフェル塔に向かい、ケンジはリーに一騎討ちを挑む。その末、リーは窓から落ちそうになったケンジを助けようとするが、ケンジは逆にリーを突き落とし、止めを刺そうと襲いかかった。二人は塔から落下防止用ネットまで落ち、さらにネットが武器の刀で破けてしまい、地上に落下しそうになる。リーは再びケンジを助けようとするが、ケンジはリーを助けるため手を離して転落死する。上階に戻ったリーは、カーターに助け出されたスーヤンと再会し、彼女を地上に逃がす。その直後、組織の追手が集団で現れ、二人はフランス国旗をパラシュート代わりにして塔から脱出する。無事に地上に降りた二人の元にレイナードが現れて二人を殺そうとするが、彼は二人の後を追ってきたジョージに射殺される。事件の解決後、休暇をもらったリーはカーターを旅行に誘い、イザベラとジャンビエーブが乗ったチャーター機でフィジーに旅立つ。
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映画「ラッシュアワー」のあらすじ・ネタバレ
香港警察のリー警部は、香港政庁のハンと協力して、香港マフィアのジュン・タオから美術品の奪還に成功する。2か月後、在ロサンゼルス中国総領事となっていたハンは、ジュン・タオに誘拐された娘スー・ヤンを取り返すため香港からリーを呼び出す。しかし、捜査を担当するFBIのラス捜査官は余所者のリーの参加に難色を示し、リーを捜査に介入させないためにロサンゼルス市警察に彼の監視を依頼する。市警のディール警部は、独断で爆弾の密売人を検挙するために騒動を起こして停職処分を受けていたカーターにリーの監視を押し付ける。
自分が馬鹿にされていると感じたカーターは、FBIや市警の同僚を見返すため独断で捜査を始め、中国人グループが銃や爆弾を買い漁っていることを突き止める。一方、カーターの監視を振り切ったリーは総領事館に向かいハンと面会し、遅れて到着したカーターと共に捜査に加わる。その直後に、ジュン・タオの部下サンから身代金の要求の電話がかかり、逆探知して居場所を突き止めたラスは捜査官を率いて街中のビルに急行する。しかし、ビルの中には誰もおらず、捜査官たちはサンが仕掛けた爆弾によって全滅する。リーとカーターはサンを発見して追跡するが、コンビネーションの乱れから取り逃がしてしまう。
カーターはサンが現場に落とした機械が爆弾のリモコンであると知り、市警の留置所に向かい自分が検挙した爆弾密売人のクライブから爆弾の買い手の情報を聞き出す。二人はクライブからの情報を頼りに中華街の中華料理店に潜入するが、ジュン・タオに見付かってしまい店内で乱闘になった挙句、ジュン・タオに逃げられてしまう。乱闘騒ぎのせいで身代金の受け渡しに失敗したため、二人は捜査から外されリーは香港に帰国を命じられてしまう。しかし、カーターはリーを説得して捜査を続行し、身代金の受け渡し場所である中国博覧会の会場に潜入する。
会場に潜入したカーターは、会場に居合わせた香港警察のトーマス・グリフィン警視長が、中国料理店で見かけた男と同一人物であり、彼がジュン・タオであると確信して騒ぎを起こす。正体が露見したグリフィンはスー・ヤンを人質にするが、カーターに奪還されFBIと彼の部下が銃撃戦を始める。グリフィンはラスから身代金を奪い逃亡用のヘリがある屋上に向かうが、追ってきたリーと揉み合いになり転落死する。事件の解決後、カーターはラスからFBIに勧誘されるが断り、休暇を過ごすためにリーと共に香港行きの飛行機に乗り込む。
映画「ラッシュアワー2」のあらすじ・ネタバレ
休暇中のカーターはリーの地元香港を訪れていたが、リーが次々と捜査の仕事を引き受けてしまうため、肝心の休暇を満喫できずにいた。そんな時、在香港アメリカ領事館で爆破事件が起こり、容疑者としてリーの父親の相棒で、その死に関与していたとされるリッキー・タンが浮上し、リーは捜査を引き受けるが、カーターも巻き込まれてしまう。リーは香港マフィアのボスになっていたリッキー・タンと接触するが、カーターが制止を聞かずに手を出したため香港マフィアと乱闘騒ぎに発展し、リッキー・タンに逃げられてしまう。二人は警察署に戻るが、爆破事件でアメリカ人通訳が殺されたことからアメリカ合衆国シークレットサービスが捜査を仕切り出しており、リーは捜査から外れるように命令される。しかし、リーは上司のチン警視から捜査の続行を黙認され、リッキー・タンが出席する船上パーティーに潜入する。一方、別行動をとったカーターはリッキー・タンを発見して尾行する中で、船上パーティーに辿り着く。リーは再びリッキー・タンと接触するが、直後に彼は部下のフー・リの裏切りにあい殺されてしまう。
タンを泳がせて事件の背後関係を捜査していたシークレットサービスのスターリング捜査官は二人を叱責し、リーを捜査から外したうえ、カーターをアメリカに帰国させる。しかし、二人はアメリカで捜査を続けることに決め、カーターがパーティーで見かけた大富豪のスティーブン・レインが事件に関与していると考え、ロサンゼルスにあるレインのビルに張り込む。レインのビルで二人は、彼の愛人に扮していたシークレットサービスのイザベラと出会い、レインが関与しているニセ札偽造事件の捜査協力を頼まれる。二人は捜査の途中でフー・リに捕まり連行されるが、隙を見て脱出し、レインが経営するラスベガスのカジノ店「レッド・ドラゴン」に潜入する。カーターと別れたリーはニセ札の原版を探すが、再びフー・リに捕まってしまう。
フー・リに連行されたリーは、そこで死んだはずのリッキー・タンの前に突き出される。リッキー・タンはカジノを利用して現金とニセ札をすり替えようとしていることを語り、同時にリーの父親を殺したことを自白する。しかし、リッキー・タンはパートナーのレインがニセ札の原版を持ち出そうとしている姿を監視カメラで確認したため、フー・リに口封じを任せて部屋を後にする。リーは殺される直前にイザベラに助けられ、カジノホールのカーターがフー・リを引きつけている間にリッキー・タンの元に向かう。リッキー・タンは裏切ったレインを殺して原版を取り戻したが、リーが現れ取り押さえられる。そこにカーターも合流するが、リッキー・タンは隙を突いて二人を殺そうとするが、彼は二人と揉み合いになりビルから転落死する。呆然とする二人の元に爆弾を持ったフー・リが現れ、二人はビルから飛び降り爆発から逃れる。事件の解決後、二人はイザベラと別れ、カーターがカジノで儲けた金を持ちニューヨークに飛び立った。
映画「ラッシュアワー3」について
映画「ラッシュアワー3」は、2007年公開のアメリカ映画。
身長236cmのバスケットボール選手スン・ミンミンがカンフー道場の巨人役で出演し、ジャッキー・チェン、クリス・タッカーと格闘シーンを演じた。MTVムービー・アワードで格闘シーン賞にノミネートされた。
バージョン違い
2010年6月25日放送の金曜ロードショーでは劇場公開時にカットされた未公開シーンを、2011年11月20日放送の日曜洋画劇場では、さらにリーとカーターが飛行機で旅行に旅立つシーンで終わるエンディングを追加した日本未公開バージョンを放送した。
「ジャッキー・チェン」について
「ジャッキー・チェン」は、香港の俳優、監督、プロデューサー、武術家、歌手。
恵まれた身体能力を活かして、暗い復讐劇が多かったカンフーアクション映画の世界に、ハロルド・ロイドやバスター・キートンなどのコメディ映画の要素を取り入れた、コミカルで明るい作風のカンフー映画を送り込み、一躍アジア圏で有名になる。その後ハリウッドにも進出し数多くの映画に主役として出演。66歳を迎えた2020年現在でも自らアクションスタントをこなすことで知られる。代表作は『プロジェクトA』など多数。
妻は台湾の元女優ジョアン・リン。息子は俳優のジェイシー・チャン。
ジャッキー・チェンは、1954年にイギリス領香港のヴィクトリア・ピークにて陳港生(チャン・コンサン)として生まれた。祖籍は安徽省で、父親は陳志平(チャールズ・チャン、本名: 房道龍)、母親は陳莉莉(リリー・チャン)。
ジャッキーの父親は中国国民党のスパイであり、国共内戦の結果香港に逃れ、改名、在香港米領事館にて料理人として働いていた。ジャッキーは2001年にこの事実を父親から知らされ、本名は房仕龍であること、兄弟がいることなどを知った。この話をジャッキーは撮影し、ドキュメンタリー映画『失われた龍の系譜 トレース・オブ・ア・ドラゴン』(2003年)として世間に公表した。2003年には息子が陳祖明から房祖名に改名、2013年には自身も房仕龍に改名した。
中国戯劇学院時代から映画デビューへ
7歳から約10年間、中国戯劇学院にて京劇や中国武術を学び、学院の閉鎖後、映画のエキストラやスタントマンを務めた。映画デビュー作は『大小黄天覇』(1962年)。
無名時代、ブルース・リーの映画『ドラゴン怒りの鉄拳』(1972年)では、門下生の中のエキストラや、ラスト近くでリーに蹴られて障子を突き破る重要なシーンでのスタントマンを務め、『燃えよドラゴン』(1973年)ではリーに首を折られるエキストラ役としても出演した。その後オーストラリアの両親の元に戻り俳優業から離れ、左官やコックなどの職に就いた。
「陳元龍」名義で大地製作の『ファイティング・マスター』(1972年)で俳優デビューする。『ドラゴン・ファイター』 (1973年)に悪役として出演するが、2作品ともヒットはしなかった。
成龍としての再デビュー
1976年にブルース・リー作品の監督であるロー・ウェイ(羅維)の呼びかけで香港へ戻り、ロー・ウェイプロと専属契約し、芸名を陳元龍から成龍と改名し、『レッド・ドラゴン/新・怒りの鉄拳』(1976年)で再デビューを果たした。しかし、300本あまりの映画のうち興行成績は振るわなかった。
ジャッキーは、「クレイジーモンキー/笑拳」で監督、及び主演を果たし、初のヒットデビューをした。
続く『少林寺木人拳』(1976年)、『成龍拳』(1977年)、『飛龍神拳』(1977年)などのクンフー作品に主演するが、同じく興行成績は振るわず、不発に終わってしまう。
復讐劇でのシリアスな役まわりが与えられることが多かったが成功には至らず、そうした反省も踏まえ、ジャッキーは製作側に注文し、ストーリーやアクションにコミカルさを交え、自身のキャラを生かした作品を作ることを目指す。
アジアのトップスターに
ロー・ウェイプロと専属契約中、シーゾナル・フィルムへレンタルし、1977年、ユエン・ウーピン監督の『スネーキーモンキー 蛇拳』(1978年)に出演した。ジャッキーが独自のコメディ路線を打ち出したこの映画は高い興行成績を突破した。続く『ドランクモンキー 酔拳』(1978年)で、ジャッキーはスーパースターとしての地位を不動のものにした。次作の『クレージーモンキー 笑拳』(1979年)では監督業にも進出。1979年にはロー・ウェイプロを離れ、新たにゴールデン・ハーベスト社に移籍。ゴールデン・ハーベストで最初に製作した映画は、自ら監督と主演作を務めた『ヤングマスター 師弟出馬』(1980年)である。
1980年代に入ると、『プロジェクトA』(1984年)や『ポリス・ストーリー/香港国際警察』(1985年)に代表される、自ら命懸けのスタントをこなす監督・主演作品が大ヒット。香港映画界を代表するアジアのトップスターとなった。一時期、批評家からの声に刺激され『奇蹟/ミラクル』(1989年)のような文芸路線を手がけたこともあったが、アクションを期待してるファンからの要望を受け、再びエンターテイメント路線に復帰した。
そんな華々しい活躍の中で『サンダーアーム/龍兄虎弟』(1986年)の撮影中に大怪我を負ってしまい、その後遺症で右耳がほとんど聞こえなくなってしまっている。
『プロジェクト・イーグル』(1991年)を最後に一時監督業からは退き俳優業に専念する一方、製作者として『ロアン・リンユィ 阮玲玉』(1992年)などの文芸作品も世に送り出した。
ハリウッド進出
元々、ハリウッド進出の意欲は高く、『バトルクリーク・ブロー』(1980年)ではホセ・フェラーらと共演したが、興行成績が振るわず、散々な結果に終わった。また、ハリウッドの有名俳優が総出演した『キャノンボール』(1981年)では彼と同じく香港俳優のマイケル・ホイと共に日本人ドライバーとして出演。映画自体はアメリカでヒットしたものの、地元香港では振るわず、ジャッキーの存在がハリウッドに広まることはなかった。
2度目にハリウッドに挑戦したのは、ちょうど香港映画がアメリカでヒットするようになった頃だった。ゴールデン・ハーベストは『プロテクター』(1985年)でジャッキーにタフガイを演じさせたが、彼のキャラクターがうまく生かされず、評価は高まらなかった。しかし、1995年公開の香港作品『レッド・ブロンクス』が全米興行収入初登場1位というアジア映画初の快挙を成し遂げ、再びハリウッドへの道が開けた。
そして1998年の『ラッシュアワー』の大ヒットで、ハリウッドスターとしての地位を築き、続編『ラッシュアワー2』(2001年)は全世界興行成績で大ヒットを記録する。その後、立て続けにアメリカ映画作品に出演。アメリカを中心に世界各国での知名度が上がり、アカデミー賞のプレゼンターとしても登場するなど、東洋人を代表するハリウッドスターとなった。
ただし地元香港では、これらのジャッキー主演ハリウッド映画はいずれも不入りで、『タキシード』(2002年)、『シャンハイ・ナイト』(2003年)、『メダリオン』(2003年)などはジャッキーがスターになって以来最低レベルの興行成績に甘んじる結果となった。
アジアへの回帰と脱スタント・アクション
2004年に香港のエンペラー・エンターテインメント・グループと提携して、自らの映画制作会社、JCEムービーズを設立し、その第1回作品として『香港国際警察/NEW POLICE STORY』を製作・主演。以後、香港・中国映画とアメリカ映画に並行して出演するようになる。2007年には長年の友人である真田広之との初共演が実現した『ラッシュアワー3』が公開され、公開週で全米ナンバーワンを獲得するヒットとなり、2008年にはジェット・リーとの初共演作『ドラゴン・キングダム』が公開された。
2009年、アクションを封印したシリアスなバイオレンス映画『新宿インシデント』に主演。主人公の師匠役を演じた2010年の『ベスト・キッド』は2000年代に入ってからの出演作では最大のヒット作となった。2011年、出演作100本目記念作品とされる歴史映画『1911』が公開。2012年の『ライジング・ドラゴン』で「体を張った本格アクションからは今作限りで引退」と宣言した。
2014年4月、上海市普陀区に世界で初めてとなるジャッキー・チェンの博物館、成龍電影芸術館が開館した。芸術館を始め3つの建物がメインとなり、映画資料や小道具、衣装等が展示されている。
2015年に公開された主演・製作映画『ドラゴン・ブレイド』が大ヒットを記録し、2010年代最大の成功作となった。これにより、アメリカのフォーブス誌の高額俳優ランキング(2014年6月1日〜2015年6月1日)で5000万ドルを記録し、ロバート・ダウニーJr.に次ぐ世界2位となった。
2016年、アカデミー名誉賞を受賞した。また、ファンへの感謝も忘れず、「僕が窓から飛び降りたり、キックしてパンチして、骨折しながら映画を作り続けているのはすべて世界のファンのためだよ。ありがとう!」と述べ、会場でスタンディングオベーションが起きた。
俳優活動
地元香港では漢字名「成龍(チャンロン)」、欧米では英語名 “Jackie Chan”、日本では英語名のカタカナ表記による日本語名「ジャッキー・チェン」を俳優名としている。日本では当初「ジャッキー・チャン」として活動する予定であったが、日本のみ諸事情(親しみを込めて相手を呼ぶ際の「〜ちゃん」と被るため)により「ジャッキー・チェン」で活動することとなった。だが息子は「ジェイシー・チャン」になっている。
アクション俳優
ジャッキーのアクションシーンは、格闘家や元スポーツ選手、スタントマンなどの仲間で構成された『成家班、英語名:Jackie Chan Stunt Team(ジャッキー・チェン・スタント・チーム)』によって支えられている。成家班はジャッキー作品映画に脇役・悪役で出演し、アクション(殺陣)を作り上げている。
ヘリコプターを使ったアクションとして『ポリス・ストーリー3』(1992年)と『ファイナル・プロジェクト』(1996年)が有名だが、『ポリス・ストーリー3』の時は機体がジャッキーの体にぶつかり大怪我、『ファイナル・プロジェクト』ではプロペラがジャッキーの帽子に接触(頭上2cm)し、間一髪大怪我を免れている。その後ジャッキーはヘリコプターを使ったアクションはやらなくなった。
「自身の作品で一番好きなのは?」の問いに対し、「アクションなら『ポリス・ストーリー/香港国際警察』、監督なら『奇蹟/ミラクル』」と答えている。また「思い出に残る作品は?」の問いに対し、笑いながら「沢山ありますよ」と前置きした後、悩みながら、第3位は『酔拳2』、第2位は『レッド・ブロンクス』、第1位は『プロジェクトA』と答えている。
スタントマンの使用
自身のスタントマンは『プロジェクトA』から使用しており、時計台の落下はマース(火星)(英語版)も担当している。 アクションではチン・ガーロウ(錢家樂)(英語版)、カースタントではブラッキー・コウ(柯受良)、曾凡仁、李樹華。他にはブルース・ロウ(羅禮賢)、見た目もそっくりなリー・ハイチン(李海青)、馬毅など。アクション、武術、カースタントに使用しているのは2007年に羅禮賢が発言したことをきっかけに中華圏では広く知られているが、日本では本人も否定する発言をするのであまり知られていない。しかし2004年のあるアメリカの映画祭でジェット・リー(李連杰)が「ジャッキーもスタントマンを使う」とインタビューに答えている。
ハリウッド映画の撮影では他のハリウッド俳優と同様、基本的にスタントダブルとスタントマンを使用している。
カメオ出演
自身がプロデュースした作品には1シーンのみのカメオ出演をする場合が多い(1986年『クラッシュ・エンジェルス/失われたダイヤモンド』、1999年『ジェネックス・コップ』、2004年『エンター・ザ・フェニックス』など)。
引退・新人の育成について
以前は自分自身が主演であることへのこだわりを見せていたが、近年ではアクションスターとして第一線から退くことを示唆している。また事あるごとに引退を示唆する発言をしている。2000年代に入ってからは、若いスターの発掘やプロデュースに積極的に進出しており、「次世代を育てることに力を入れていく」ことを明言している。
歌手
俳優だけではなく歌手としても有名であり、彼の映画の主題歌は彼自身が歌うことが多い。歌はロックレコードの李宗盛から学んだ。
陳淑樺(サラ・チェン)との「明明白白我的心」は中華圏でよく知られ、今でもデュエット・ソングとして人気がある。1996年発表の「夢で会えたら」(再見寧願在夢中/Would Rather Say Goodbye In Dreams)は、彼の代表曲とも言えるポップスである。
日本での本格的歌手デビューは、1983年の五輪真弓による「マリアンヌ」でシングルレコードによる発売。ただし、レコード・デビューとしては、1980年に『ヤングマスター 師弟出馬』の日本公開版主題歌として発売された「さすらいのカンフー」が最初である。『ファースト・ミッション』(1985年)日本公開版では、オープニング、エンディングとも日本語のオリジナル曲(CHINA BLUE、TOKYO SATURDAY NIGHT)を本人が歌った。「TOKYO SATURDAY NIGHT」に関してはジャッキーもかなりのお気に入りで公の場でも口ずさむ時がある。
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